尽きない心配 [介護]
担当者会議という集まりがあります。
これは、介護サービスを受けておられる方に何か変化がみられた時などに、その方のサービスに係わる事業者が集まり、現状のサービス内容が適しているかとか、今後の目標をどうするのか等を話し合う場です。
ご利用者に係わるサービス事業者が一同に集まり、よりきめ細かなサービスを供与させていただいて、さらに安全で快適な生活を送っていただくためにも必要な会議です。
今朝、その集まりがあり、ベッドをレンタルでご利用いただいている方のお宅に寄せていただきました。
福祉用具を扱う私以外に、訪問看護の方とデイサービスの担当者、議長役のケアマネージャー、そして介護をされている娘さんの5人でした。
ご本人は80歳を越える高齢の方で、1日のほとんどをベッドで過ごされており、今日も寄せていただいた時は休まれていました。
最初に、娘さんから『つい先日、おばあちゃんが警察に保護されて・・・・・』と言われましたので、詳細を聞いてみますと、明け方にパジャマ姿で外に出て、大通りをウロウロ歩いているところをパトカーに保護されたとのことでした。
たまたまマンションの管理人さんが一部始終を見ておられたので事なきを得たそうですが、歩いていたところは大阪でも大きな通りであるなにわ筋でしたので、一つ間違えば大事になるところでした。
このおばあちゃん、普段は介助なしでの自力歩行は無理で、今回の行動に娘さんも驚いておられました。
認知症の方は時として、このような家人も驚くような行動をとることがあります。
普段は乗り越えられないベッド柵を越え、スタスタと歩かれたという話もよく耳にします。
これが徘徊という行為で、この方の症状も進んでいることを証明されたことがわかります。
認知症は日々進行する病で、今回のような徘徊は家人にとって最も厄介な症状のひとつです。
『今後どうしましょう?』と泣きそうな顔で見つめられましたので、徘徊感知マットのレンタルを紹介させていただきました。
これは、30cm×80cmのマットに乗ると送信機が電波を送り、介護されている娘さんの部屋に置いた受信機が音と光でお知らせするというものです。
ワイヤレスですのでコードの配線も必要なく、直線距離で100mくらいは電波を飛ばしてくれます。
早速、午後からデモをして欲しいというご依頼をいただき、先ほど行って来ました。
特に難しい接続などもなく、音量も調節できる優れもので、大きなマンションにお住まいのこの方宅でも充分にその効果はみられました。
通常はベッド下に敷くのですが、トイレに行くたびに鳴ると困るので、このお宅では玄関ドアの前に敷き、スイッチは夜間のみ入れておくことにしました。
ちなみに、介護保険を利用してのレンタル料金ですが、月々@1,000です。
『こんなに大きな音で教えてくれるなら安心!』と喜んでいただきましたが、今後おばあちゃんに更に違う症状が出てこないかと、娘さんの心配は尽きません。
どちらのご家庭でも、介護される方の精神的なストレスは大きく、今回のように徘徊の症状が出てくると、その負担が介護者にもたらす影響は計り知れません。
介護されている娘さんの自由になる時間が更に少なくなることは明白で、ケアマネージャーはこのあたりも考慮に入れてケアプランを立てなければなりません。
介護される方だけではなく、介護する方のことも考えてプランを作成しなければならないケアマネージャーの仕事の重さを実感し、それにしっかりと連携して進めていかなければならないという思いを強くした1日でした。
(もう梅雨に入ったんちゃうん?と言ってる気がした紫陽花)
追記/
鬼嫁曰く、『アンタの夜の徘徊もエエ加減にしいや~』
徘徊は本当に心配になりますね。
祖父が徘徊したとしたら、私は旦那の実家周辺の土地勘がないので
厳しいだろうなと思いました。。。
色んな便利な物があるんですね。ベビー用品もそうですが、
やっぱり役に立つものは、考えて作られてるなぁと思います。
介護されている方の負担が少しでも減るといいですね。。。。。
by rururu (2009-06-04 22:50)
ん~、認知症は本当にやっかい、というか。
義母が家で介護していたときは、やはり、気付いたら、
マンションのエレベーターに乗っていた、、ということがあって、
いないときに出て行かないように、
ドアに外からの電子カギをつけたり、しましたが。。
介護するほう、されるほう、どちらも大変なんですよね。
もっと、社会的になんとかならんかな~~と。。
難しいですが。
by lovin (2009-06-05 00:41)
おはようございます。
大阪はついに朝から雨になりました。
★rururuさん、確かに福祉用具などはよく考えられて作られています。
それだけに、購入するとなるとかなり高くつきます。
介護保険を上手に利用することが、金銭的にも負担が少なくすみます。
★icarusさん、nice!ありがとうございました。
★kovinさん、認知症の方を家で介護するのは、本当に大変ですね。
安心して預けられる駆け込み寺のような施設を国がどんどん作ってくれればいいのですが・・・。
無駄に使われているところがいっぱいあると思いますよね。
by pandada (2009-06-05 07:28)
私の住んでいるところでも良く
市内放送が入ります。
老人が徘徊して迷い人になってしまいます。
発見されると発見のアナウンスがあるので
ホッとします。
by ハイマン (2009-06-06 13:47)
ハイマンさん、放送してくれるシステムはいいですね。
今回の方も、怪我をしたり逆に怪我をさせたりしなくて、娘さんはホッとされていました。
by pandada (2009-06-06 14:53)
そんなマットがあるんですね!
それなら玄関を出たらわかるし、気分的にあるのとないのでだいぶ違いますよね。
ほんと、もう梅雨入りしたかのような天気ですね。
by ユミ (2009-06-09 21:51)
ユミさん、あるんです!
大きな音で知らせてくれますから安心です。
今後まだまだ便利な用品が出てくるでしょうね。
by pandada (2009-06-10 19:22)
徘徊はほんとうに大変ですね
健常者が知らない色々なものがありますますね
当事者にならないと、考えもしませんから・・・勉強になります
家の母がならないように、祈るのみです
by 奥津軽 (2009-06-11 07:05)
奥津軽さん、徘徊癖のある方がいらっしゃるご家庭は大変です。
徘徊に限らず、介護しないといけない方がいらっしゃるご家族は、いざという時に備えておくことが大事かも知れません。
各市町村区の介護保険課には、介護保険に関することを分かりやすく紹介された冊子を無料でもらえますので、そういうものを利用されるのも一手です。
by pandada (2009-06-11 07:26)
pandada さんの仏嫁さんの言うとおり!
ホンマ!!夜の徘徊もエエ加減にしいや~^^
by Ranger (2009-06-13 11:30)
・・・・・・・・、m(_ _)m 。
by pandada (2009-06-13 16:54)